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 1840年生まれの、オディロン・ルドンの展覧会が、丸の内の三菱一号館美術館で開催されている。日本にある作品の大半は岐阜県立美術館にあるが(250点)、岐阜県立美術館が改装のため、ルドンの作品を133点選び、日本を巡回するらしい。

 その展覧会を、今日見てきた。面白い。1つはルドンの生涯における絵画の変遷。もう1つは象徴主義やシュールレアリスムとの連関。鑑賞しても、分析しても興味深い。随分長い時間(2時間半くらい)見ていた。

 ルドンは、初期には版画を描いていた。初期の作品は木炭で描いたもの、リトグラフで描いたものなど、「黒」の表現で画壇から評価を得ていた。一般に、解説ではこのように書かれているが、実際には人間の「顔」中でも特に「眼」への偏執は強烈だと思った。たとえば、デビュー作となる版画集、「夢の中で」の「Ⅰ.孵化」は植物のつぼみが人の顔。初期のリトグラフの作品を見ていて、ふと、水木しげるはルドンの画に着想を得てゲゲゲの鬼太郎の「目玉親父」を考えたのではないかと考えてしまった。

 この頃のルドンの作品は「幻想」とういう表現もされるけれど、当時の時代背景を反映させて、科学技術に対する深い関心がある。たとえば、「気球」はエディソンが開発した電球がモティーフだ。当時、電球は開発されたばかりで、フランスの街灯が電気式に切り替わり始めていた。植物への関心も深い。

 これまで、象徴主義やシュールレアリスムの表現は、(科学的)合理主義への単純な反発によって生まれた考え方だと思っていたが、話はそう単純ではなさそうだ。植物、心理、生物、などの自然科学からの着想が、表現に直結している。

 ルドンの表現は、年を重ね、リトグラフや木炭での黒を基調とした表現から、一転、油彩やパステルを用いた表現に変化していく。私がこの展覧会を見て最も感動したのが、油彩による表現である「オフィーリア」だった。光に包まれる人物がとても幻想的だが、「人間の精神」に、ルドンは関心があったのだと感じた。

 グラン・ブーケを三菱一号館美術館が収蔵すると言うことで、その作品も展示されていた。この大作はパステルによるもの。これには感動しなかった。大きいが。

 岐阜県立美術館の改装が終わったら、是非、全収蔵作品が観てみたい。

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基本的に、とても図鑑的な内容で、知識欲旺盛な方にはすごく魅力的な内容かと思う。
私は、下記の2点、興味深かった。


1.芸術家たちを後押しした”第三のパトロン”の富
中世までのパトロン、君主と教会に加え、ギルド(職域組合)を挙げている(ブルジョア、ではない)。あくまで、職業組織としてのギルドをパトロンとして取り上げ、なぜ彼らに「芸術的(宗教的)な主題」が必要だったのか、ということが書かれていて興味深い。


2.ファッションのこと。女性の社会進出のこと。
行き過ぎたファッション、の項目が面白い。歴史的な、「若気の至り」に見えた。


日常生活レベルでのルネサンスを取り上げている項目が充実していて、読み応えがあった。漫画「テルマエ・ロマエ」の作者、ヤマザキマリさんのエッセイも面白かった。一読の価値のある特集。

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自己紹介:
仏像、恐竜、文房具。振り返れば多趣味。いや、趣味ではなく、真剣なのだ。それが問題。ジャンル問わず展覧会に興味あり。
一級建築士。工学修士。ユーザーの視点から建築・都市を考え企画するのがライフワークです。
https://twitter.com/wagyoo

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